ロスジェネの逆襲 レビュー【★4】【スカっとする/勉強になる】

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基本情報

作品名 ロスジェネの逆襲
ジャンル① 一般小説
ジャンル② 社会、経済、金融、エンタメ
出版社 文春文庫
著者 池井戸潤
wiki Wikipedia 「ロスジェネの逆襲」

評価

総合評価 ★★★★ 半沢直樹シリーズ第三弾。TVドラマのその後の展開が描かれている。不正を真正面から糾弾し、最後には正義が勝つという王道の勧善懲悪ストーリー。面白い。
ストーリー ★★★★ 悪だくみをしている相手の策略を一つずつ看破していきながら、それを正論で攻略していく王道の流れは分かりやすい。悪者が得をする、という不条理を叩き潰す爽快感を味わえる。だがTVドラマシリーズから流れがワンパターン化してしまっている感も否めない。
文体・設定 ★★★ 舞台設定上、当たり前だが経済・金融系の知識がないと楽しめない。が、作品内で分かりやすく丁寧に説明もされており、読んで理解するのに苦とならない。むしろ知らない知識が増えて勉強になるくらいの感覚だが、そういった方面に全く興味がない人は、読んでいてきついかも

作品紹介

子会社・東京セントラル証券に出向した半沢直樹に
IT企業買取の案件が転がり込んだ。

巨額の収益が見込まれたが
親会社・東京中央銀行が卑劣な手段で横取り。

社内での立場を失った半沢は
バブル世代に反発する若い部下・森山とともに「倍返し」を狙う。

一発逆転の策はあるか?

大人気シリーズ第3弾!

文庫本裏表紙より引用

寸評

だいぶ久しぶりの更新となってしまいました。
今回はドラマで社会現象まで巻き起こした
「倍返しだ!」でお馴染みの半沢直樹シリーズ第3弾。
「ロスジェネの逆襲」です。

ドラマ見た後に小説を読むと
半沢の台詞が堺雅人の声でしか再生されません笑

ドラマをご視聴された方はご存知の通り
宿敵ともいえる大和田常務を下して、行内の不正を暴いた功績で
更なる出世を期待された主人公・半沢直樹。

しかしドラマ最終回の最後の場面で、中野渡頭取から申し渡されたのは
何故か子会社への出向ーー

理由も何も告げられずに出向を言い渡されただけでドラマは終わっており
非常に続きが気になっていました。

ネットなんかでは続編の噂などもあったので
続きをとても楽しみにしていたのに
ちっとも放映される気配を見せない…

ということで、待ちきれなくて原作小説に手を出した次第です。

ちなみにタイトルにもなっている「ロスジェネ」ですが。
ロスト・ジェネレーション世代という意味らしいです。

団塊世代→バブル世代→ロスジェネ世代→ゆとり世代→さとり世代。
こんな感じで日本社会は世代交代しているらしいです。

今作で焦点が当たるのは主にバブル世代とロスジェネ世代。

それぞれの特徴としては、簡単に言うと
・バブル世代
→景気が良かったので楽して就職できた。会社組織に依存するタイプ。
・ロスジェネ世代
→就職氷河期だったのですごく努力した。会社組織よりも個人で何とかするタイプ。

かなり乱暴ですがこんな感じです。
私はロスジェネ世代とゆとり世代の、ちょうど谷間くらいですかねー(管理人ネタバレ)

バブル世代が景気が良いのに好き勝手したからバブルが崩壊した。
そのツケを払わされているのが、ロスジェネ世代という描かれ方をされています。
そのため、ロスジェネ世代はバブル世代に厳しい目を向けている描写も多いです。
勉強になるなぁ(学生の頃、勉強してこなかった感)

半沢はバブル世代、今作で半沢の片腕として動く部下の森山はロスジェネ世代です。
会社に依存し、終身雇用制度にあぐらをかくバブル世代にも
半沢のように、組織に嫌われていても自分が正しいことをやり抜く熱い人間もいる。

現代を働く社会人にとって「働く」とは何かということを考えさせられたし
現在進行形で働いている自分自身を振り返させられました。

ちなみに、こういった世代間の価値観の相違とか戦いとは
あまり無いです。(爆)

今回は企業買収を巡って
半沢が所属する東京セントラル証券と
その親会社であり半沢の出向元でもある東京中央銀行が対立するお話。

強引に企業買収を目論むIT企業のアドバイザーとして銀行が
それを阻止せんとするため、買収されようとする企業の
アドバイザーとして半沢属する証券会社が、様々な駆け引きを繰り広げていきます。

今までこのブログで紹介してきた
リゼロノーゲーム・ノーライフシリーズにも通じるものがあり
序盤は相手が優勢or主導権を握られている状態から
信念、努力、周りの協力などで徐々に反撃をしていく。
途中で、そこから更に敵の反撃にあり再度劣勢に立たされるものの
更に更にそこから主人公達の逆転劇でハッピーエンド、という展開。

もう、この展開が大好きすぎるのですが
この半沢直樹シリーズも、そに流れを汲んでいます。

特に主人公の半沢の
どれだけ勝ち目が薄くても、どれだけ権力に脅されても
決して屈しないで「自分が正しいことをやるだけだ」という台詞にはしびれますね。

ラノベ作品でも王道っちゃ王道の台詞ですが
舞台が、銀行とか企業といった現実世界の世界観
そして社会の中で働ていいる一社会人として、共感の度合いが段違いです。

現実にはなかなか半沢のようには出来ないからこそ
彼の筋の通った行動に憧れるんだなぁ、と思いますね。

ドラマでもそうでしたが
銀行のこととか、今回の話であれば企業の買収のこととか
普段自分が関わることがない分野の知識とかも
分かりやすく説明されており、それらもなかなか面白かったです。

こういった知らない知識が得られるのも
小説を読む面白さの一つですよね。

ちなみに、ドラマから入った私は
半沢だけではなく中野渡頭取も北大路欣也でしか再生されません。
もし大和田常務とかも出てきたら
間違いなく香川照之でしか再生されませんでしたね。

レビューまとめ

現代で働く社会人には是非読んでもらいたい作品ですね。
ドラマを見ている人なら、普段小説を読まない人でも、是非読むべき。
普段、上司とかにたまっている鬱憤がスカっと晴れるはず。

一方で、小難しい経済の話とかが出てきたりして
文字を読むのが嫌いな人にとっては
ちょっと文字数が多過ぎると感じる人もいるかも?
内容はとても分かりやすいんですけどね。

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