ノーゲーム・ノーライフ6巻 レビュー【★4】【シリアス/感動/ラブロマンス】

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基本情報

作品名 ノーゲーム・ノーライフ(6巻)
ジャンル① ライトノベル
ジャンル② ダークファンタジー、恋愛、コメディ、戦争
出版社 MFJ文庫
著者/イラストレーター 榎宮祐/(同)

評価

総合評価 ★★★★ 本編の時間軸よりも遥か昔の時代が舞台。本編の世界の仕組みが成り立つまでを語る物語で、本編からは一変した暗い雰囲気で話が展開される。質は高く面白い。重厚で読みごたえもあるが、シリーズ物の中では異質な作品となる。
ストーリー・設定 ★★★ 合間にちょいちょいと普段のギャグめいたネタもあるが、基本的には終始シリアスでハードな展開が続く。本編ではまだ多く語られていない他種族の設定や世界の仕組みなども多く語られて、作りこまれた設定も徐々に明らかにされていく。本編とは違った面白さがある。ただし、当たり前の話だがシリーズものなので、楽しむには本編の内容把握が大前提。知らなければ、複雑な設定など訳分かりません。というか知っていても、なかなか理解が難しい…ということで★3つにしています。
キャラ ★★★★ 今回は主人公勢は激弱。敵対する立ち位置の相手は全てチート級。『  』のような強キャラは人類側にはいないためスリルたっぷり。本編にも出てくるアズリールやジブリールも出てくる。本編とは登場キャラは違うものの、総じて雰囲気などは同じ。世界観が異なるため、その世界観の下魅力あるキャラが描かれている。ギャグ担当が不在。
文章 ★★★★ 作者が同じなのに、こんなシリアスでハードなストーリーもかけるんだなぁ、と。しかも面白い。今回は作風が作風なだけあって、いつものおちゃらけたネタではなく、熱くて感動する心理描写が濃厚に描かれています。シュヴィのことは思わず応援してしまいます。感動必至。

作品紹介


『ノーゲーム・ノーライフ 6』
ーゲーマー夫婦は世界に挑んだようですー

ゲームで全てが決まる世界『ディスボード』--
を創った唯一神テトは、エルキアの路地裏で、ひっそりと……
空腹で行き倒れていた。

いづなの施しで生き存えたテトが語るは、「六千年以上前の物語」--
天を割り地を裂いた『大戦』を”ゲーム”と断じ
世界に挑んだ男とその傍らに寄り添った少女。

「--なぁ、またゲームしようぜ。……今度こそ、勝ってみせるから、さ……」

記憶にも記録にも遺らない、それでも”僕”だけは忘れない物語ーー

”最も新しき神話”へと至る”最初の神話”--
大人気異世界ファンタジー、第6弾!

6巻裏表紙より引用

寸評

ノゲノラシリーズ第6弾!
今作は、コメディっぽい作風の本編とは打って変わって
人やその他生き物がふとしたことで死にまくる
シリアスでハードでダークな本格ファンタジー展開。

本当に同じシリーズ? 同じ原作者?
と思われるくらい、ストーリーの空気が一変しています。

あとがきによると、これは本来「0巻」として銘打って
番外編として考えていた内容とのこと。

0巻というだけであり
時間軸は、本編が始まるよりも、遥か前ーー数千年前の時代。

唯一神テトが生まれて、世界の全てがゲームで決められるようになった
その経緯となる物語を”最も旧き神話”として語られるのが、今回の内容です。

ちなみにノゲノラの映画版「ノーゲーム・ノーライフゼロ」は
この6巻を原作としたお話。

私は、ノゲノラは原作→アニメの順で視聴したんですが
映画に限っては映画→原作の順だったんですよね。

映画版のレビューはまた別記事でやるつもりですが
感想としては、「先に原作読んでおくんだったなぁ」てな感じです。

では、前置きはこれくらいにして、ノゲノラ6巻のレビューいってみましょう。

評価の欄にも記載してあるように
今回は今までのコメディ色強めの展開とは打って変わったハードな展開。

他種族が圧倒的な力と壮大なスケールで戦争をしている中
脆弱な人類は、そのとばっちりだけで簡単に絶滅してしまうという状況。
他種族にとって、人類など文字通りアウトオブ眼中。

そんな過酷な状況の中
一日一日を必死で生き抜こうと人類を率いる若者・リクが主人公。

そして一方のヒロインは。
後に神殺しを成した2種族のうちの機凱種シュヴィ。

ちなみにこの二人、本編の主人公との対比になっているらしく

空⇔リク(陸)
白⇔シュヴィ(=シュバルツァー ドイツ語で「黒」という意)

となっています。
外見もかぶっていますね。

他にもステフの先祖であるコローネとか
おそらくフィールと所縁があるであろうシンク・ニルヴァレンとか
全体的なキャラクターの雰囲気は、本編そのもの。

それでいて、本編にないシリアスでハードな展開を演じています。
ステフの立ち位置にいるコローネも全然ギャグキャラじゃない。
家族想いの感動的なキャラで、とても好印象のキャラです。

レビューなので、細かい内容については割愛しますが
今回の見どころは、まだ本編に出ていない位階序列1位の神霊種の圧倒的な力。
次いで同じく初登場となる機凱種や地精種の他
本編では盟約で封じられているその力を如何なく奮う天翼種など
その強大な戦闘力が、圧倒的なスケールで描かれています。

吹けば飛ぶような人類が、どうやって生き抜いていくのか……

実は、本編でも
「盟約前の世界で、どうやって人類種は生き残ったのか」
「どうやって生き残ったのを、何でも誰も知らないんだ」
って触れられているんですよね。

でもギャグっぽく言及されていて、すごいサラリと流されていたのですが
結構重要な意味と伏線があったことが、6巻を読んで分かります。

もう1つの見どころは、やはりリクとシュヴィの絆ですね。

機凱種であるシュヴィは、その名の通り「機械」なのですが
人間の心を理解するためにリクと行動を共にするようになります。

そして人間の心を、リクのことを理解していき
お互いに分かりあって心を開いていき、結婚するのですが
そんなか弱い人類を守るというリクの意志を守るため、シュヴィがとった行動ーー
これが本当に感動的。泣けます。

結末は残念ながらハッピーエンドとはいえなく
結論としては、大体全部ジブリールのせい。

コンセプトとしては、作品の細かい設定や世界観の説明。
特に盟約が生まれる前の世界の成り立ちと神霊種の圧倒的な力を描写することで
次巻以降の神霊種とのバトルと盛り上げるための巻なのだと思います。

ただの設定説明のような描写にならず
熱く感動的なストーリーを交えながら、世界観設定を描写出来ているのは
相変わらず秀逸だな、と感じました。

またリクとシュヴィが成し得なかったことを
今度は空と白が(無自覚だが)それを引き継ぎ成し得ようとする
という燃える展開も出来上がりました。

ここらへん、リゼロやひぐらしのループものと似ていて
「前回ダメだったけど、諦めずに努力して突破する」という
もはやラノベでのテンプレ的展開ですね。
勿論、良い意味で。

実直で真面目な人類の希望であるリクに対して
おちゃらけて不真面目でダメ人間の空。

真っ直ぐで正攻法な思考のシュヴィに対して
狡猾で計算深い白。

リクとシュヴィとは全く対照的な
空と白が、これからどうやって彼らの手にしようとした世界を作るのか。
楽しみですね。

レビューまとめ

何度も書いているように、本編とは色が違いながらも
面白さは遜色ない。

熱い、恋愛、感動といった
エンタメの主軸の部分も高品質で押さえられています。

ただ、話を通してほぼシリアス展開だし、複雑な設定も次々に提示されるため
読むには集中力が必要で、ちょっと疲れました。

また、コンセプトとして世界観設定の提示があるので
当たり前ですが、本編読んでいる読者限定のストーリー。
というか、本編読んでない人は読まないと思うんですが。

本編の話は全然進まなかったのは残念だけど
次回の神霊種戦に期待!

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ノーゲーム・ノーライフ 6
ゲーマー夫嫁は世界に挑んだそうです

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